[ 2014年2月21日11時41分 ]記念撮影のために並ぶ3人のメダリスト。銀メダルの金妍児が中央に位置してしまって苦笑いする一方で、優勝したソトニコワ(左)は少し不満げ(共同)<ソチ五輪:フィギュアスケート>◇20日◇女子フリ

 地元ロシアのアデリナ・ソトニコワ(17)が224・59点で金メダルに輝いた。

 「小差だったから、金メダルを目指して戦った」というフリーの演技を終えた瞬間、感激にソトニコワの表情が崩れた。SP2位から金妍児を逆転し、17歳の伏兵がこの種目でロシア初の五輪女王となった。

 団体ではSP、フリーとも15歳の新星リプニツカヤに出番を奪われた。「とても悔しかった。個人でメダルを取ろうと心に決めた」。フリーとの合計は自己ベストを22・23点も更新する世界歴代2位の高得点だった。

 次々とジャンプを成功させた。冒頭で高難度の3回転ルッツ-3回転トーループを見事に決め、その後も高さと力強さあふれるジャンプで着氷のたびに大歓声を呼び込んだ。3回転ジャンプの数では、金妍児を上回った。技術点は「自分の目を信じられなかった」という高得点の75・54。これで69・69点の金妍児に大差をつけた。

 4歳でスケートを始め、2008年に12歳でロシア選手権を制した。プーチン大統領からも注目された天才少女は国内の激しい競争の中、浮き沈みを続けた。浅田真央も師事したタラソワ・コーチの指導などで成長し、母国での大舞台で一気に頂点に駆け上がった。