<第89回箱根駅伝>◇3日◇復路◇箱根-東京(5区間109・9キロ)

 駒大が面目を保った。よもやの9位発進も、かつて王者を誇った時の「復路の駒大」の代名詞通り、区間賞3人を輩出。3年ぶり9度目の復路優勝を果たし大八木監督も「何とか意地を見せられた。駒沢のメンツを何とか保てた」と表情を緩めた。スタート6区で山下りのスペシャリスト千葉が、自ら持つ区間記録に4秒と迫る3度目の区間賞。「あれで火が付いた」(同監督)後は、9区上野も3人抜きで3位に上げ、アンカー後藤田も締めた。

 7区を予定していた主将の撹上が、元日の発熱で欠場。久我を急きょ4区から7区に配し、その4区の大ブレーキが優勝を逃す要因となるなど、駅伝の怖さを思い知らされた。栄誉の区間賞にも「優勝争いに加われなかったのは駒大の精神的な弱さ」(上野)「4年間で1度も優勝できず弱さが出てしまった」(千葉)。エース窪田は、この日も悔し涙が止まらなかった。