6月の陸上日本選手権女子100メートルで29年ぶりに高校生女王になった御家瀬緑(恵庭北高3年)が5日、北海道恵庭市内の同校で原田裕市長(66)から「恵庭市まちづくり感謝状」を贈られた。同感謝状は今まで個人・団体合わせて70件贈呈されているが、スポーツ分野個人での受賞は初めて。御家瀬は「タイムはまだ満足していないけど、レースに勝てたことは喜んで良いのかなと思います。(受賞は)光栄です」と喜んだ。

6月28日に行われた日本選手権女子100メートル決勝では11秒67(追い風0・6メートル)で今季日本ランク1位の2位土井杏南(23=JAL)を0秒05差でかわし、初の日本一の座をつかんだ。大会後には無料通信アプリLINE(ライン)で祝福のメッセージが100件以上届いたといい「おめでとうというメッセージをたくさんいただきました」。

女子100メートルで日本一の称号を手に入れ、来年に迫る東京オリンピック(五輪)についての期待も高まるが「まずは自分をしっかり成長させて、あせらずにいけるところまでいきたい」と冷静に自己分析する。

今季の目標として土井の持つ高校日本記録(11秒43)の更新と高校総体(8月4日開幕=沖縄)での2連覇を目指し、今月2日には練習も再開した。「しっかり今までやってきたことを出せるようにこれからまた練習を積んでいきたい。今回の優勝もあってプレッシャーもかかるけど、しっかり自分の走りだけに集中して無心で挑みたい」と意気込んだ。