男子走り幅跳びで日本記録を塗り替えた城山正太郎(24=ゼンリン)が壮大な青写真を描いた。8メートル40の衝撃的な大ジャンプから一夜明けた18日、福井市内のホテルで取材に応じた。「こういう記録を出してしまった以上、入賞はしないといけない」と秋の世界選手権(ドーハ)へ向けた心境を述べた。出場することだった目標は、一晩で一気に高くなっていた。

世界選手権の同種目で、日本勢の最高成績は97年アテネ大会の森長正樹の9位。日本勢初となる入賞を果たした後に狙うのは、20年東京五輪の表彰台だ。「あまり考えない方がいいかもしれないですけど」とした上で「メダルという目標を持つのがいいのかもしれない」と話した。

五輪の過去3大会の金メダルを上回る記録をマークしたが“一発屋”では世界と戦えないとも自覚する。世界大会は予選の試技が3回。セカンドベストは8メートル01と差は39センチ。今後、追求するのはアベレージ。「コンスタントに8メートル20、30ぐらい跳べないと戦えない」。7月のベルギーでの国際大会で追い風参考ながら8メートル32を跳んだ時から、最高の助走の感覚をつかみかけている。再現性を高められれば、世界との距離は確実に縮まる。【上田悠太】