東洋大の連続表彰台が、11年連続でストップした。09年以降優勝4度を含めてトップ3を死守していたが、往路の出遅れが響いた。

最後はシード権ぎりぎりの10位でフィニッシュ。酒井監督は「区間新連発の大会だった。チーム全体の強化が必要になる。(けがで)1人抜けると、これだけのもろさが出てしまう」。

復路はシード圏外の11位からスタート。山下りの6区で今西駿介(4年)が、意地を見せた。区間2位の57分34秒で7位浮上。2年前に同じ6区でぶち抜かれて「人間じゃねえ」と恐怖を感じた小野田勇次(青学大)の57分57秒も超えた。それでも「小野田さんがいたから、6区にここまで本気で向き合えた。ずっと憧れの人です」と口にした。

抜群の安定感を誇った東洋大が、高速駅伝の波にのみ込まれた。元祖「山の神」柏原竜二、設楽兄弟、服部兄弟がつないだ歴史も小休止となった。今西は「歴史を崩してしまって申し訳ない。もう1度、強い東洋大を作り上げてほしい」と涙声で、後輩に復活を託していた。酒井監督は「箱根は新しいステージに入った。そこで、勝負できるチームを作りたい」と巻き返しを誓った。【益田一弘】