男子マラソン前日本記録保持者の大迫傑さん(30)が今後の日本長距離界への期待を込めた。

1日、東京・青山グランドホールでイベントに出席。「若手が育ってきている。トラックでも女子の選手が、男子3000メートル障害でも入賞した。マラソンでも僕の日本記録を超えていく下の世代が育ってきている。これからが本当に楽しみ」と語った。

東京五輪の6位を最後に引退した大迫さんは2度のマラソン日本記録を更新するなど日本陸上界をけん引してきた。力衰えぬ中の引退を惜しむ声もあるが、若い芽も着実に出ている。東京五輪では22歳の田中希実(豊田自動織機TC)、20歳の広中璃梨佳(日本郵政グループ)、19歳の三浦龍司(順大)が入賞。26歳の鈴木健吾(富士通)は2月のびわ湖毎日で自身の日本記録を塗り替える2時間4分56秒をマークした。自身が目指してきたように、若い才能が世界の壁を突き破る未来を期待を込めた。その上で「そのサポートを僕自身がうまくできていけたら」と話した。

同イベントは株式会社ディップが取り組む「ワクチンインセンティブプロジェクト」のアンバサダー就任発表したもの。大迫さんは「(ワクチンを)打つことによって、自分も守れるし、他人も守れる」と語った。近く、家族が住む米国に戻るという。