第98回東京箱根間往復大学駅伝(来年1月2、3日)に初出場する駿河台大が16日、埼玉・飯能市のキャンパスで会見を行い、法大時代に「爆走王」として話題を集めた徳本一善監督(42)が“リトルボス”として引っ張ることを誓った。

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半月後に迫った本戦に向けて、徳本監督は「今日の会見の前に新庄監督(日本ハム)の新人記者会見を見てきた。ビッグボスじゃないけど、リトルボスのような感じになりたい。駿河台大がかっこいいチームというのを皆さんに見せられるようにしたい」と意気込んだ。

10月の予選会は8位で通過し、念願の箱根路に挑む。徳本監督は「能力的には(全体で)20番だが、気持ちの強さなら他大学に負けない自信はある」と不敵な笑みを浮かべる。教え子たちは初めて経験する舞台。「箱根に行くと全く違う人生になると(選手に)言っている。僕と違った意味を感じてくれると思う。(大会後に)選手1人1人に箱根はどうだったか、その話を聞くのが自分の中で楽しみにしている」と話した。

発言は奔放だが、選手からの信頼は厚い。阪本大貴主将(4年)は「最初(入学前)見たときは奇抜、ファンキーな監督かと思ったけど、入ってみたらめちゃくちゃ優しい。大好きな監督です」と頼りにする。

異色の経歴を持つ“オールドルーキー”にも注目が集まる。埼玉県の中学校体育教師を2年間限定で休職し、昨年同大心理学部3年に編入した今井隆生(4年)は「とにかく攻めの走りをして、皆さんの記憶に残る走りをしたい」と鼻息を荒くした。

その今井の中学校教師時代の教え子、永井竜二(3年)もメンバー入りした。今井は「永井に負けたくない気持ちはある。区間順位で勝てるようにしたい」と対抗心をメラリと燃やした。徳本監督が今井と永井の“師弟リレー”の可能性をほのめかすなど、初出場の同校から目が離せない。