立教大(立大)が55年ぶりの本大会出場を決めた。上位10人の合計タイム10時間46分18秒で6位通過した。

1968年(昭43)1月の第44回大会で11位(出場15校)になって以来で、54年のブランクは箱根駅伝史上最長となる。これまでの最長記録は09年第85回大会の青学大で、33年ぶり(32年のブランク)だった。

ミラクル切符の立役者は、09年世界選手権男子5000メートル日本代表で現役ランナーゆえ「日本一速い監督」と呼ばれる上野裕一郎(37)。18年12月に就任して4年目。中大時代に箱根駅伝に4年連続で出場した「スピードキング」が地道に改革を続けた。

立大は2024年の創立150周年に向けた記念事業として、同年1月の箱根駅伝本選出場を目指す「立教箱根駅伝2024」事業に取り組んでいたが、それよりも1年早く夢を実現させることになった。上野監督は「自分がこうして胴上げされる日がくるとは思わなかった」と言い、涙を流した。

トップ通過は大東大で10時間40分39秒。2位の明大は10時間41分41秒。早大、日体大、東海大など有力校も順当に本大会進出を決めた。個人トップは武蔵野学院大のワンジク・チャールズカマウ(3年)で1時間0分58秒。日本人トップは専大の木村暁仁(3年)で1時間2分32秒だった。

◆立教大学 英語名セントポールズカレッジ。アメリカ聖公会の宣教師ウィリアムズ主教が1874年(明7)、東京・築地に創立。1918年に池袋に移転し、22年の大学令で大学に認可された。池袋と新座に2キャンパス、体育会専用グラウンドの富士見総合グラウンド(埼玉県)を抱え、文学部、観光学部など10学部27学科8専修1コースを設置している。主なOBは長嶋茂雄巨人終身名誉監督、関口宏、みのもんた、古舘伊知郎ら。西原廉太総長。学生数2万人。

<本大会出場校>

(1)大東大=4年ぶり51度目

(2)明大=5年連続64度目

(3)城西大=2年ぶり17度目

(4)早大=47年連続92度目

(5)日体大=75年連続75度目

(6)立大=55年ぶり28度目

(7)山梨学院大=3年連続36度目

(8)専大=3年連続71度目

(9)東海大=10年連続50度目

(10)国士舘大=7年連続51度目

<主な落選校>

(11)神奈川大

(12)中央学院大

(13)日大

(14)麗澤大

(15)筑波大

(16)日本薬科大

(17)東農大

(18)拓大

(19)駿河台大

(20)芝浦工大

前回より2校増の43校が参加。各校12人まで(10人以上)が出場し、上位10選手の合計タイムで争った。

一昨年と昨年は新型コロナウイルス感染症防止対策として陸上自衛隊立川駐屯地内の平たんな周回コースで実施されたが、今回は3年ぶりに立川市街地を回り、国営昭和記念公園にゴールするコースに戻った。

箱根駅伝はシード校10校と今回の予選会を突破した10校に、関東学連選抜を加えた21チームで行われる。

<シード校>

(1)青学大=15年連続28度目

(2)順大=12年連続64度目

(3)駒大=57年連続57度目

(4)東洋大=21年連続81度目

(5)東京国際大=6年連続7度目

(6)中大=6年連続96度目

(7)創価大=4年連続6度目

(8)国学院大=7年連続16度目

(9)帝京大=16年連続24度目

(10)法大=8年連続83度目