<陸上:第82回日本学生陸上競技対校選手権大会>◇第1日◇6日◇東京・国立競技場

 世界6位の男が冷や汗をかいた。男子1万メートル競歩は、モスクワ世界選手権の同20キロ競歩で6位入賞を果たした西塔拓己(20=東洋大2年)が、40分20秒18で初優勝した。

 2秒70差で2位に入った岩手大・高橋英輝とのマッチレースに「何度も“あ~負けるかも”と思いました。最後の400メートルで仕掛けられたら終わりだったかも」。残り250メートルの給水所で「ここで行くしかない」と仕掛けて「何とか勝ち切れました」と笑みをはじけさせた。

 世界陸上入賞者として「プレッシャーが、むちゃくちゃありました。ここで負けたら何を言われるか…」。重圧をはね返しての優勝に「これからも攻めるレースを追求したい」と、さらなる飛躍を誓った。