今週はプロ野球・千葉ロッテマリーンズのチアリーディングチーム「M☆SPlash!!」のリーダーASUKAを紹介する。球団の運営するマリーンズダンスアカデミー出身の初の生え抜きリーダー。自身が憧れを抱いたように、子どもたちの目標となれるよう日々笑顔を届けている。

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ASUKAと「M☆SPlash!!」との出会いは突然だった。小学生だった10年、ロッテが「プロ野球史上最大の下克上」を合言葉にパ・リーグ3位からクライマックスシリーズを勝ち抜き、日本一を達成。そのパレードに偶然居合わせた。「M☆SPlash!!の方たちやキャラクターのみんなが来ていて、私もこんな風に踊ってみたいな」と憧れを抱いた。

これを機に小学1年から通ったダンススクールから、「チアもやってみたい」とマリーンズダンスアカデミーに入会した。

ロッテチアリーダー「M☆SPlash!!」のASUKA(手前)
ロッテチアリーダー「M☆SPlash!!」のASUKA(手前)

自宅が千葉マリンスタジアム(当時)に近く、球場を訪れる機会はあったが、同アカデミーに在籍した8年間でさらに増えた。「野球半分、ダンス見るの半分。イニング間のパフォーマンスがあるから、イニング間が休みって感じじゃなかった」と両親と姉とともに何度も通い、憧れはさらに増した。年に1度、球場内で踊ることができるグラウンド発表会で「自分もここに立ちたい」とオーディション受験を決心した。

チームの一員となった日のことは鮮明に覚えている。最終オーディションの日程と人生節目のイベントの日がかぶり、どちらに行くかをぎりぎりまで迷った。結果的に最終審査を選んだが「この仕事を始められて、お客さんとか、たくさんの人に出会えた。普通ではできないことだと思うのでこの仕事ができてよかった」と後悔はない。

チアリーダーの魅力を問うと「お客さんと一緒になって応援できるところ。野球、スポーツを応援するチアってお客さんがいて、選手がいて、試合があってと、みんなで作っていくところが魅力じゃないかなと思います」。勝ち負けだけじゃない楽しみがそこにはある。「自分がお姉さんかっこいいなと思っていたのと同じように、子どもたちに憧れられるような存在になりたいです」。千葉・幕張で憧れの輪をつないでいく。【久永壮真】

ポーズをとるロッテチアリーダー「M☆SPlash!!」
ポーズをとるロッテチアリーダー「M☆SPlash!!」

◆M☆SPlash!!(エム・スプラッシュ)2004年結成。チームや球場だけでなく、ホームタウン・千葉を盛り上げるため、千葉県内の商業施設でのイベント参加のほか、県内の小学校を訪問し、ダンスの授業を行っている。昨年12月に行われたオーディションは公開形式で行われ、ネットでも生中継された。今季は7人の新メンバーを加えて19人で活動中。