野田浩司

オリックス野田が日本記録の「19奪三振」をロッテ平野からマークした。球審の手が高らかにアウトを告げている
オリックス野田が日本記録の「19奪三振」をロッテ平野からマークした。球審の手が高らかにアウトを告げている

9回2死満塁、こん身の力を振り絞った162球目、ロッテ平野謙のバットが空を切る。日本記録更新の「19個目の三振」を奪った。〝奪三振王・オリックス野田浩司〟の誕生だ。同点で延長へ。野田は9回で降板した。試合は負けた。試合後のコメントはうれしさと悔しさが入り交じっていた。8回裏に同じく平野から18個目の三振を奪い、阪急足立光宏、近鉄野茂英雄、そして自身の持つ記録を更新していた。野田は1987年ドラ1で阪神に入団、93年にオリックスへ移籍している。得意のフォークは打者の視界から消えると言われていた。この日は千葉マリン名物の強風が吹き荒れていた。七色に変化して落ちる〝魔球〟。両軍合わせて9回29個の三振ショーだった。(^o^)

<野球・1995年4月22日掲載>