<全国高校ラグビー:桐蔭学園62-7東海大翔洋◇30日◇2回戦◇花園

 10年度優勝の桐蔭学園(神奈川)は東海大翔洋(静岡)に圧勝。頂点に立った先輩からのメッセージを力に快勝発進した。年明け元日の3回戦進出を決めた。

 桐蔭学園が2年ぶりの頂点へ豪快発進だ。試合開始直後から立て続けに3トライ。21分にはゴール手前5メートルの右ラインアウトからモールを押し込むと、NO8上原充(あつし=3年)が左へ持ち出してトライに成功した。後半も攻撃の手を緩めることなく4トライを決め、圧倒した。

 同校は10年度大会で東福岡と両校同時優勝。大会メンバーに入れず、スタンドで応援していた当時1年の上原にとって、先輩は今でも憧れの存在だ。今大会前には、高校NO・1トライゲッターとして学校初の栄冠に貢献し、現在は母国南アフリカの強豪シャークスのアカデミーに留学中のFB松島幸太朗(19)ら、OB10人から激励メッセージが届いた。大阪市内の宿舎では廊下の壁にそのメッセージが書かれた紙が張られている。松島の「3年生が一番大事な存在。3年生が引っ張れ」という言葉に、上原は「今になって3年生の大変さを実感している。先輩たちの期待に応えたい」と発奮した。

 次戦の相手は御所実(奈良)。上原は「きれいなトライはいらない。泥臭く点を取っていきたい」と気を引き締めた。先輩と肩を並べる日へ突き進む。【由本裕貴】