ホンダが自動車レースのF1シリーズへの復帰を検討していることが18日分かった。2015年をめどに小排気量の新型エンジンを提供する形での参戦を想定。供給先はかつてのパートナーである英マクラーレンになる可能性もある。

 高効率のエンジン開発が実現すれば、その技術を市販車に還元することも期待できる。ホンダは業績が回復傾向にあり、15年前後にも複数の新型車を投入するなど積極的な開発計画を打ち出している。

 ホンダは、リーマン・ショックで経営環境が悪化した08年を最後にF1シリーズから撤退した。1964年の初参加以来、参加と撤退を繰り返しており、復帰が実現すれば4度目となる。

 F1マシンのエンジンは14年から現在より厳しく規制される。ホンダの伊東孝紳社長はこうした傾向を受けて「F1が最新技術を入れようとしている」と話し、復帰に意欲を示していた。

 トヨタ自動車も09年にF1から撤退しており、製造者部門の日本勢は不在となっている。