女子の札幌山の手(北海道)は山村学園(埼玉)を下し、9年連続で初戦を突破した。初戦敗退した総体の分も取り戻そうと、U-18日本代表の栗林美和(2年)が29点、久米捺美(3年)が26点と得点を重ね、必死に食い下がる相手を退けた。

 序盤は一時8点リードされた。31-29で迎えた第2クオーター4分45秒。草野華(3年)の1発が、接戦ムードを一変させた。「悪い流れを変えたかった」と左45度から思い切りよく放った3点シュートが、リングをとらえる。田中未来(2年)も2本の3点シュートを続けて決め、わずか56秒間で差を11点まで広げた。上島正光コーチ(72)は「あの場面で3点シュートが連続で決まったのは大きかった」と振り返った。

 前半は2人がかりの厳しいマークにあうエース栗林を先輩の久米がフォロー。後半は後輩がきっちり役目を果たし、勝利をたぐり寄せた。「練習中もオフもお世話になった3年生のためにも、まだ負けられません」と栗林。今日24日の2回戦は広島観音(広島)と対戦する。田中未は「自分たちのバスケをすれば勝てるはず」と前を向いた。1歩ずつ、着実に、優勝した4年前の高みに迫る。【中島洋尚】