女子は浜松開誠館(静岡)が59-52で、全国総体8強の就実(岡山)を下し、16強入りした。一時は10点差までリードを許すも、石田悠月(2年)がチーム最多の計18得点を挙げて競り勝った。今日25日の3回戦では湯沢翔北(秋田)と対する。

 左ほおを内出血で腫らしながら、石田が躍動した。開始早々に先制シュートを決めた。身長170センチ以上がスタメン5人中3人いる大きい就実に対し、167センチの石田は「怖がらずに攻めた」。前半に一時は10点差まで広げられたが、「自分がシュートを決めれば調子は上がる」と第2Qには3点シュートも決め、反撃ムードを演出。チームも前半終了時に31-31と追いついた。

 前日23日の1回戦(中津北戦)で開始直後、石田は接触プレーから左ほおを強打した。腫れが続いたこの日も第3Q終盤、相手選手のひざが左太ももに直撃した。第4Q開始時はベンチに下がって治療を受け、2分30秒後には志願のコート復帰。再び3点シュートを決めてリードを広げた。後半は選手全員の粘り強い守備で、2年連続で全国総体8強の就実を封じた。貴重な3点シュート2本を決めた鈴木侑(1年)は「良いアシストパスがあり、冷静に決められました」と振り返り、「金星」を喜んだ。

 県大会でチーム1位の計139得点を挙げた石田は、大会2週前に予定された修学旅行を辞退した。全国舞台に懸ける意気込みからだ。今日の湯沢翔北戦に勝てば目標の8強入り。石田は「持ち味の粘り強い守備から頑張りたい。今夜は(クリスマス)ケーキを食べます」と声を弾ませた。陽本麻優主将(3年)は「就実に勝ったからこそ、次に負けたら意味がない。絶対に勝ちたいです」と言葉に力を込めた。【藤中栄二】