2回戦から登場のBシード秋田工は19-24で報徳学園(兵庫)に敗れ、09年以来、通算12度目の初戦敗退を喫した。17点を追う後半、2トライ1ゴールで追い上げたが、及ばなかった。

 秋田工は5点ビハインドの終了間際、ゴール中央5メートル手前で同点トライの好機を得たが、反則で攻撃権を失い、直後にノーサイドの笛を聞いた。涙する選手たちを前に、就任3年目で花園初采配の伊東真吾監督(42)は「前半は向こうのラグビーをさせてしまった。後半は自分たちのラグビーができたが、もうちょっと時間があれば」と肩を落とした。

 3年ぶり66度目の花園出場も現選手たちにとっては「初出場」。東西5校ずつに振り分けられるBシードが裏目に出た。2戦目の相手に対して2回戦シードの初戦。前半に4トライを許して主導権を握られた。左フランカー佐々木哲平主将(3年)は「入りが甘くて、相手ボールに対して受け身になってしまった」と悔やんだ。

 09年1回戦で敗れた報徳学園に、またも初戦敗退を喫した。悔しさは倍増するが、後半は2トライ1ゴールで無失点に抑える猛追撃を見せた。ゴールキッカーで、U-18日本代表候補の大型CTB児玉樹(2年)も前半18分、中央に花園初トライ初ゴールを決めた。新チームには先発5人を含むベンチ入り1、2年生13人が残る。児玉は「意識を高く持って持ち味の攻撃力を伸ばしたい。ディフェンス力を磨いてチームに貢献したい」と雪辱を誓った。【佐々木雄高】