米国体操協会の元チームドクターによる若手選手への性的虐待問題を調べていた第三者委員会が27日、調査報告書を公表し「被害者は報道された数よりも多い。こうした事態を招いた体操界の文化を変革する必要がある」と、協会の責任を厳しく指摘した。

 米メディアによると、調査を担当した元連邦検察官は160人以上から聞き取り調査を実施。報告書は100ページにおよび「若い選手やその親は被害に遭っても競技で成功するためには権力を持つ指導者には逆らえない」と、体操界の体質が背景にあるとした。

 昨年インディアナポリス・スター紙の報道で問題が明らかになり、少なくとも368人の被害者がいると報じられた。その後、米国協会のチームドクターだった男性が複数の性的暴行の罪で起訴された。