リオ五輪男子シングルス銅メダルの水谷隼(28=木下グループ)が5日、10月開幕の新リーグ「Tリーグ」参戦を表明した。

 プロリーグ志向のため、プロアマ混在のリーグに一時は懐疑的な時期もあった。だが、国内のトップクラスが集結し、有力外国人選手の参加も内定。所属の木下グループの木下直哉社長の説得もあり、参戦を決断した。この日はワールドツアー、カタール・オープン出場のため、羽田空港から出発した。

 10月からはTリーグの最上位に位置する「Tプレミアリーグ」が開幕する。水谷は近年参戦していたロシアなどの海外プロリーグに参加せず、国内リーグに専念。合間に、世界ランクを上げるため、ワールドツアーに出場する。Tリーグに参戦する木下グループには約10億円をかけて建設された川崎練習場がある。監督は世界的な名将として知られ、リオ五輪前に師事した元中国代表の邱建新氏(52)が就任。練習環境も万全になる。

 「リオ五輪後から卓球はブームになって、いい流れになっている。Tリーグが成功すれば、将来プロを目指す子供たちが増え、スポンサーも増え、卓球界の発展につながる」。エース水谷自らが、Tリーグを盛り上げる覚悟を示した。