Xゲームをはじめとするインラインスケートで世界タイトルを持つ安床エイト(34)、武士(31)兄弟が3月10日にカナダのエドモントンで開催された氷上バトルレース、「レッドブル・クラッシュドアイス」に初参戦した。初めて氷の上を滑ったのは2週間前だったが、持ち前のスケーティング技術で予選突破。しかし64人で争う1回戦は、大会当日の気温急上昇でコース脇の雪が溶けて、水がコースに流れ込むハプニングがあり、安床らの下部リーグからの勝ち上がり組みは敗退扱いとなった。

 兄弟の父は1970年代に一世を風靡したローラーゲーム、「東京ボンバーズ」の練習生だった。2人は物心ついたころからローラーのついたスケート靴を履いていた。今大会はレース以外にもフリースタイルのデモンストレーションが行われ、インラインスケートで培った確かな技術を大観衆の前で披露。豪快なメイクを決めて来場した多くの観客を沸かせた。

 「決勝戦に出たかったのですが、天候の影響でボクらが出るはずのレースがなくなり、歯がゆい気持ちが残ります。必要となる筋肉を強化して、次はもっと上をねらいます」(エイト)。「Xゲームズで優勝しているから、期待のまなざしで見られるのはすごいプレッシャーでした。速い人が勝ちというシンプルなルールだから日本でやったら必ず盛り上がりますね」(武士)と今後の活躍を誓った。

(映像(C)Red Bull Media House)