ショートプログラム(SP)11位の友野一希(19=同大)がフリー173・50点の合計256・11点をマークした。SP、フリー、合計ともに自己ベストを更新。得点が表示されると場内の大歓声に右拳を掲げて喜びを表現した。

 初めての世界選手権でシニア1年目の新星が躍動した。冒頭の4回転サルコー-2回転トーループの連続ジャンプこそ出来栄え点がマイナスとなったが、続く4回転サルコーに成功。そこからは1つ1つのジャンプを丁寧に決めていき、細部までこだわった表現で観衆の手拍子を誘った。SPの演技後は喜びと安堵(あんど)で涙を流したが、この日は笑顔で自らの成長をかみしめた。

 5位という結果を受け、友野は「フリーは自分がやれることをやろうと思った。(結果が)信じられなくて、今の方が緊張している」と喜びをかみしめた。