東地区5位のレバンガ北海道は88-106で同地区首位の千葉ジェッツに大敗、チャンピオンシップ進出へ痛い2連敗を喫した。第1クオーター(Q)に21点のリードを許し、1度も追いつけずに前日3月31日同戦での今季最多失点(103点)を更新。2月に加入した元NBAのディジョン・トンプソン(35)が来日最多の22得点を決めるなど第2Q以降は互角に戦うも及ばず、4試合ぶりの借金生活に転落した。

 絶望的な22点ビハインドで迎えた第4Q残り39秒。多嶋朝飛(29)は相手ボールを奪い取ると、ダニエル・ミラー(26)に素早く送った。受けた211センチの大砲も即座に、相手ゴール前へ走りこむトンプソンにパス。元NBA戦士が豪快なダンクシュートを決めると、集客数今季5番目、きたえーるを埋めた4760人から大歓声が上がった。試合の大勢が決していても席を立つ人はわずかだった。チームトップの得点を挙げたトンプソンは「確かに相手は強かった。しかし自分たち自身に負けてしまった」と悔しそうに敗因を挙げた。

 第1Qだけで23点リードされた前日に続き、この日は21点差をつけられた。第2Qに追い上げ、第3Qで追いついた前日と違い、反撃の糸口をつかめない。第2Q以降の総得点で上回りながら、得点差は終始2ケタだった。「乗せると怖い折茂さんに、ベストディフェンスをつけた」と千葉の大野篤史監督(40)。ベテランスコアラーが2日連続1ケタ得点に封じ込まれ、屈辱的な連敗を喫した。

 チャンピオンシップ出場圏内、東地区4位の栃木との差は3ゲームに開いた。次節はアウェーの直接対決。今季1勝3敗と負け越している栃木と初対戦のトンプソンが5試合連続2ケタ得点と調子を上げている。前日10点を決め、この日午前中から志願のシュート練習を行った。水野宏太監督(35)は「『今日はやるんだ』という気持ちを姿で示すことができる」と期待を膨らませた。

 「22点取ったが、6つのターンオーバー(ボールを奪われる)があった。自分としては到底受け入れられない。アグレッシブにいくだけでなく、来週はスマートにプレーしたい」とトンプソン。残り11戦。チームに希望の光をともし続けるべく、頼れる助っ人がコートに立つ。【中島洋尚】