女子200メートルバタフライで昨年世界選手権6位の長谷川涼香が、自己ベストから2秒以上遅い2分8秒82でまさかの2位。

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 200メートルバタフライ2位の長谷川はもともと終盤に強いはずが、ラスト100メートルで失速した。50メートルは28秒87、100メートルも1分0秒97と悪くなかったが、全体的に少し体が重いように感じた。状態が十分ではなかったのかもしれない。

 追われる立場になった影響も少なからずあるだろう。これまでは先輩の星(奈津美)を追う立場で、終盤まで粘り強く先行の選手について泳いでいた。追われる立場だと前半に差を作ろうとし、力んでしまうことがある。上下運動のバタフライは泳ぎながら横の選手の動きが見えて、迫ってきているのも分かる。その中で、いかに自分のペースを保てるかが課題となる。

 昨季はコンスタントに2分6秒台。本来いつ5秒台が出てもおかしくないし、4秒台も視野にあるはず。世界で戦うことを想定してスピード維持の練習を積み、ジャパンオープンで代表権をしっかり取ってほしい。(日刊スポーツ評論家)