世界ランキング19位の錦織圭(28=日清食品)が2年ぶりの出場で快勝発進だ。

同50位のマルテラー(ドイツ)に、自分のサービスゲームを1度も落とすことなく、6-2、6-2、6-3の1時間42分でストレート勝ち。錦織が「ほぼパーフェクトな試合」と自画自賛したように、第1サーブの確率が低かった以外は、ストローク、リターンともに好調。25本の決定打をたたき込み、凡ミスは13本に抑えた。「久しぶりにいい感覚が試合の中で戻ってきた」。

滑り出しの第1セットから一気に4-0とリードし、その流れを最後まで渡さなかった。日中に気温が35度を超えた暑さも、試合が始まった午後6時半すぎには落ち着いたのも幸いした。「昼はちょっと外に出ただけでもわっとして。変な天気だった。助かりました」。

全米の前哨戦では、第1セットにリードしながら追いつかれる試合が多かった。セットを奪えることを考えると「守りに入ってしまった」と、大会前には話していた。しかし、この日は「教訓として、攻撃の手を緩めなかった」。そのまま23歳の若手を突き放した。

2回戦では元6位で同39位のモンフィス(フランス)と対戦する。対戦成績は錦織の3勝1敗だが、すべてフルセット。直近3試合は、すべて最終セットがタイブレークという大接戦だ。「正直、2回戦でモンフィスか。嫌だなという感じ」。しかし、「作戦を考えて、いつもとは違うプレーをしたい」と、新たな策を練っている。