パワハラが問題になっている日本体操協会の塚原光男副会長(70)が、6日放送のフジテレビ系「直撃!!シンソウ坂上」に緊急出演した。MCの坂上忍(51)の単独インタビューに応じた。インタビューは、塚原副会長の本拠地の東京・久我山の「朝日生命体操クラブ」で行われた。

先月29日に宮川選手自身が速見コーチへの処分やパワハラ疑惑に対する反論会見を開催。塚原副会長は、宮川選手の会見を「全部ウソ」と言い切って批判を浴びたが、一転して謝罪を申し入れるなど迷走していた。

今回の問題が大きな騒動になっていることに「全く予想してなかった。困っています」と戸惑いを口にした。女子強化本部長で妻の千恵子氏の状況を問われると、弱っていることを認め「2年前に大腸、肝臓、心臓を手術しているから」と説明した。

塚原副会長はリオ・オリンピック代表選手の宮川紗江選手に対する暴力行為で無期限の登録抹消処分を受けた速見佑斗コーチの行為について、資料を見せながら多数の証言があることを主張。これまで何度注意しても暴力行為が続いていたことを明かし「もっと早く問題にすべきだった」と話した。さらに宮川選手に二重契約の疑惑があり、速見コーチも関わっていると主張。「速見コーチは宮川選手を”私物化”していた」と続けた。「たたいた後に抱きしめたりと、体操界にいてはならない」と除名処分した理由も説明した。そして速見コーチへの処分は「すべて宮川選手のため」だったとした。

今回の宮川選手も含め、過去(朝日生命への)引き抜き疑惑についても否定。長年、自身が日本協会の副会長、妻の千恵子氏が女子強化本部長と要職を務め、強権と批判を浴びていることには「塚原千恵子がいなかったら女子のコーチをまとめられない。みんな自分さえ良ければいいと考えている。だからまとまらない。それをチームとしてまとめた」と妻の役割の重要性を説いた。

5日の速見コーチの会見で、塚原千恵子女子強化本部長に意見を言いづらい雰囲気があると言ったことに「それは嘘ですね」とも話した。

今後日本体操協会の委託した第三者委員会がパワハラの有無を調査する。自らのパワハラが認められた場合は「潔く進退を決めたい」と協会副会長職の辞任を示唆した。