世界11位の錦織圭(28=日清食品)が、2年ぶりのツアー最終戦ATPツアー・ファイナル(11月11日から・ロンドン)出場に向け、最終局面だ。

最終戦前最後の大会で、同46位のマナリノ(フランス)に7-5、6-4で勝ち、3回戦に進出。終わって見れば快勝だが、本人は相変わらず貪欲だ。「リターンが入っていれば、もっとスムーズにいけた」と試合後は反省を忘れなかった。

出場権争いのポイント、90点を上積みし合計3300点とした。

年末上位8人で戦うATPツアー・ファイナルは、すでに6人まで確定。残り2枠を、今大会で争う。現在、9位につける錦織は、優勝しか自力で8位になる道はない。しかし、現在4位のデルポトロ(アルゼンチン)が14日に閉幕した上海マスターズ3回戦で右の膝蓋(しつがい)骨を骨折。今大会も欠場しており、今季絶望が濃厚だ。

最終戦に対して正式な欠場表明はしていないが、もしデルポトロが欠場となると、9位が繰り上がり出場となる。10位のイスナー(米国)との争いで、この日の1勝は大きい。この1勝で、イスナーはベスト4以上に進出しない限り、錦織を上回れない。

「とりあえず今週頑張って、どうなるか。今週終わってみないと分からない。今週が最後になるかもしれないので、一生懸命頑張りたい」。

今大会は、試合内容よりも勝利が優先。必至に球に食らいつき、最終戦出場を勝ち取るだけだ。