日刊スポーツの新企画「これ要ります?」の第4回は重量挙げ女子48キロ級で12年ロンドン五輪銀、16年リオデジャネイロ五輪銅メダリストの三宅宏実(33=いちご)。リオ五輪本番で腰につけていた競技用ベルトをいただきました。

「これなんですけど…」と三宅が紙袋から取り出したのは白い革製の競技用ベルトだった。内側に汗が染みた跡があり、年季が入っている。この3年間、「試合も練習もずっーと着けない日はなかったと思います」。腰痛を抱えながら奇跡の銅メダルを獲得した16年リオデジャネイロ五輪では、試技の後にぎゅっとバーベルを抱きしめた。五輪の名場面の1つといえるあの瞬間に巻いていたベルトだ。

「くだらないもの、普段なら捨ててしまう珍品を読者プレゼントしたい」とこの企画の内容を伝えていたが、大変なお宝をもらってしまった…。同席した記者と2人で「本当にいいんですか?」と何度も何度も確認したが、「いいんです」と笑顔でうなずいた。

このベルトは、バーベルを上げる際に、腰の保護と腹部を固定するために巻く。もともとは、まっすぐ。使ううちに三宅のウエストに合わせて変形した。「安心感があって。大事です」。持病の腰痛を抱える三宅にとって、なくてはならない相棒。20年東京五輪に向け、最近また新たなベルトを使い始めたという。三宅の汗と思い出とファンへのサービス精神が詰まった一品。これは、要りますよね?【高場泉穂】

◆応募方法 プレゼント希望者は、はがきに住所、氏名、このページの感想を明記の上、〒104・8055(住所不要)日刊スポーツ新聞社スポーツ部「これ、要ります?(4)」係までご応募ください。来年1月5日到着分まで有効です。