今季W杯未勝利と苦しんでいる高梨沙羅(22=クラレ)が、今季自己最高位タイとなる2位に食い込んだ。

1回目92メートルで2位につけ、2回目も94メートルにまとめ、合計203・5点で、3戦ぶりに今季4度目の表彰台。12、13日の札幌2連戦は11、8位と振るわなかったが、復調の兆しが見えてきた。優勝はダニエラ・イラシュコ(オーストリア)で今季2勝目、通算15勝目。

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高梨が、大好きなジャンプ台で意地を見せた。1回目に助走速度この回3番目タイの86キロで92メートルをマークし、2回目は86・1キロの助走速度から94メートル。2回目92・5メートルを飛んだイラシュコに1回目の“貯金”差で逃げ切られたが、国内開催3戦目でようやく表彰台に届いた。

悪天候のため前日17日に中止になった予選はこの日も取りやめ。1回目が最初の飛躍とぶっつけ本番だったが、蔵王はジャンプ台別で最多7勝。12年にW杯初勝利を飾った相性の良さがある。「悪天候の中(観客の)皆さんの応援してくださる力がパワーになりました」と、まず「蔵王」に感謝した。

今日19日は団体第1戦も実施予定。日本は初めて行われた昨季2戦2勝と圧倒した。3連勝へ、エースとして期待がかかるが「調子は良くないですが、1つずつ前進していきたい。少しずつ自分に合うものが見つけられてきている」と前向きだった。