今季国内2勝の佐藤慧一(21=雪印メグミルク)が日本勢最高の6位に入った。1回目に133メートルを飛び10位につけると、2回目も127メートルとまとめ順位を上げた。ワールドカップ(W杯)下部のコンチネンタル杯は前日の15位に続き、自己最高位を更新。「今日は2本とも自分の納得いくジャンプができた」と喜んだ。

今季は昨年12月の名寄ピアシリ大会でシニア初優勝を飾ると、今月15日にもHBC杯を制した。腹や尻を意識した体幹トレーニングを続けてきたが、社会人3年目にしてようやく実を結び始めた。過去2シーズンは「安定性に欠けていた」というアプローチ(助走路)も重心が安定したことで、力強い飛び出しにつなげた。

風が弱まったこの日の2回目も、上位選手たちが距離を伸ばせないなか、「良いアプローチができている」とこの回4位の飛距離をマークした。岡部孝信コーチ(48)は「結果が出て自信がついてきた。試合の時の表情も余裕がある。安心して見ていられるようになった」と成長を認めた。

コンチネンタル杯2戦連続で結果を出し、26、27日のW杯札幌大会地元枠出場に前進。179センチの大型ジャンパーは、自身初のW杯出場を見据え「W杯で(30位以内に入り)ポイント獲得は大きな目標」と夢を膨らませた。【浅水友輝】