日本が通算2勝3敗で敗れ、4月20日に開幕するワールドグループ2部入れ替え戦に回ることになった。

この日の第1試合で、土居美咲に代わって出場した世界156位の奈良くるみ(27=安藤証券)が勝ち、日本は通算2勝1敗で王手をかけた。しかし、第2試合で同123位の日比野菜緒(24=ブラス)が、最終試合でダブルスの加藤未唯(24=ザイマックス)、二宮真琴(24=橋本総業)組が立て続けに敗れ、逆転負けを喫した。

最終的に、身長187センチで、時速200キロ以上の高速サーブを放つ同161位のガルシアペレス(26)に3敗を喫したことになる。ただ、ガルシアペレスは、09年に初めてシングルスの世界ランキングに登場して以来、最高位が124位と、1度もトップ100に入ったことがない選手だ。

日本サイドによる1月の全豪の事前調査でも、土橋登志久代表監督は「サーブが速くて、バックハンドはストレートがうまい。フォアはミスが多い」と、ガルシアペレスの情報はつかんでいたという。しかし、その相手にやられた。

誤算だったのは、ミスが多いはずのフォアを、相手が入れることだけに専念し始め、ミスが減ったこと。それと日本女子が相手のパワーに圧力を受け、精神的に追い込まれてしまったことだ。

テニスはメンタルスポーツと呼ばれるが、女子は男子以上にその傾向が強い。ガルシアペレスがやっていたプレーは、サーブを打つ、フォアは入れる、バックは打つ。非常に単純だ。しかし、平均身長158センチの日本女子にとって、パワーで押されることで気持ちが受け身に回ってしまった。

世界1位の大坂なおみを欠きながら、今対戦で勝てば、他の日本女子にとっては大きな自信になったはずだ。しかし、苦い敗戦を糧に、今度は4月20日に開幕するワールドグループ2部入れ替え戦で、同グループ2部残留に挑む。