世界7位の錦織圭(29=日清食品)が、18日発表予定の最新世界ランキングで6位に浮上する。初対戦だった同38位マートン・フチョビッチ(ハンガリー)に6-3、6-2のストレート勝ち。

「第2セットはほぼ完璧」と好調で、17年4月17日の週に5位になって以来の高いランキングとなり、トップ5復帰も見えてきた。準決勝は元世界3位で、同68位のバブリンカ(スイス)と対戦する。

錦織は第1セットを先取したが、第2セットは0-2とリードを許した。しかし、そこからエンジン全開。6ゲーム連取で、22ポイント中19ポイントを奪う圧勝。「攻撃的に深いボールを打てて、長いラリー戦もしっかり耐えた」と4強入りだ。今年はこれで11勝1敗。1月の全豪準々決勝で王者ジョコビッチ(セルビア)に敗れただけだ。昨年9月の全米4強から、11月の最終戦を除き、9大会連続で8強以上の安定した成績を挙げている。

17年8月に右手首の腱(けん)を脱臼。それ以降、ツアーから離脱し18年4月に世界39位にまでランキングが落ちた。しかし「しぶといテニスで、ミスなく攻めるプレーができている」と再び急上昇だ。今年の開幕戦となった1月のブリスベン国際(オーストラリア)では、16年2月のメンフィスオープン以来、約3年ぶりの優勝も遂げた。今大会はレベル500と、ひとつ上のクラス。タイトルを取ってトップ5へのステップにしたい。

準決勝は、4大大会3度の優勝を誇るバブリンカが相手。17年の8月に左ひざを2度手術。その影響で、世界ランクは50位以下だが、「ミスのないテニスをしたい」と警戒した。

◆男子テニスの世界ランキング 4大大会の期間を除き毎週月曜に発表される。その時点からさかのぼり、過去52週間に出場した大会で獲得したポイント上位18大会の合計点で順位がつく。各大会で獲得したポイントは52週を経過後に失効。最高点は4大大会優勝で2000点。最終戦に全勝優勝すると1500点で、年間9大会あるマスターズは優勝が1000点。