プロバスケットボールBリーグのB1中地区で首位を走る新潟アルビレックスBBの若手が地元ファンの前でチャンピオンシップ(CS)進出への決意を見せた。「新潟アルビレックスBBトークショー」が16日、長岡市のリバーサイド千秋で行われ、SF渡辺竜之佑(24)、SG石井峻平(23)、特別指定のPF高橋浩平(22)が初出演。ファン約300人の前でトークを繰り広げた。チームは4連勝中で残り20試合を残して、2位川崎ブレイブサンダースに5ゲーム差をつける。3人はCS進出、そして地区優勝に向け、中断明けの名古屋ダイヤモンドドルフィンズ戦(3月2、3日・アオーレ長岡)から気を引き締めて臨む強い意思を示した。

期待の大きさを肌で感じた。「緊張しました」。渡辺と石井がそう言うと、高橋は「直前まで腹が痛かったです」と苦笑い。リバーサイド千秋の特設ステージ前に集まったファンは300人。1階の70席の脇には立ち見も出た。吹き抜けの2階にも人だかりができた。3人ともチーム全体のイベント以外のトークショーは初めての経験。ショッピングモールでもホームアリーナのアオーレ長岡での試合と同じような視線を浴びた。ファンの熱は想像以上だった。

地元・長岡市出身の石井は「知り合いが来ています」と恥ずかしそうに笑う。沖縄出身で琉球から今季移籍の渡辺は「こんなにたくさんの雪を見たのは生まれて初めて。寒いのは大嫌いです」と客席を沸かせる。十日町市出身の高橋も「十日町雪祭りの雪像はすごいので見に来てください。僕はあまり見たことがないですけど」とボケる。

軽妙なトークで会場を和ませながら、バスケットボールに関した話題となると表情を引き締めた。チームは絶好調だ。ここ2節は琉球ゴールデンキングス(2、3日)レバンガ北海道(9、10日)を連破して4連勝。勢いを持ってワールドカップ(W杯)予選期間のリーグ戦中断を迎えた。レギュラーシーズン20試合を残して、すでにチーム最多の29勝。だからこそ、それぞれが自身を見つめ直す。

8試合連続スタメン出場中の渡辺は「もっとリバウンドに絡んでいく」、石井はここまで25試合に出場し、得点した13試合は全勝だ。「得点もだけど、コートに入ったらまず守備をしっかりと」。高橋は前節北海道戦でデビューし、2試合目に1リバウンドを記録。「相手の外国人選手を抑える仕事をしたい」。

北海道戦後から入ったオフは19日まで。各自、自主トレをこなしてきた。20日から名古屋D戦に向けた全体練習が始まる。「CSに向けて1戦1戦、必死にやる」(渡辺)。個々のテーマを明確にし、チームに貢献することを誓った。【斎藤慎一郎】