サーフィンの強化合宿最終日が31日、千葉・鴨川市で行われ、162センチと小柄な大原洋人(22)がダイナミックなライディングで存在感を発揮した。

穏やかだった前日30日とは打って変わって荒い波の中、スピードに乗った切れ味鋭いターンを連発。激しいライディングで得点を伸ばし、男子49人中8位にランクイン。選考会を兼ねていたジャパンオープン(5月6日開幕千葉)の出場を決めた。

小柄な大原を大きな太ももが支える。3年前からトレーナーを雇い、体作りに励んだ。下半身の弱さを指摘されて週3日以上、1日約2時間半、重りを使わない自重でのトレーニングで鍛え抜いてきた。「馬力が出てきた。波をぐっと押せる感じ」と効果を実感し、この日もトレーニングの成果を発揮した。

8歳から競技を始め13歳で全日本選手権優勝、18歳で全米オープンを制するなど経験豊富だ。五輪出場枠は各国2人。チャンピオンシップツアー(CT)で活躍する五十嵐カノアが最有力で、残り1枠を大原や今合宿に参加した選手で競う構図。「オリンピックに出場したいし、CTにも出場したい。全ての目標を達成できる1年にしたい」と大きな目標を掲げた。【佐々木隆史】

◆大原洋人 1996年(平8)11月14日、千葉・一宮町出身。8歳からサーフィンを始め、13歳で全日本選手権優勝。17歳で世界プロサーフィン連盟(WSL)のワールドジュニアU20で日本人初の3位入賞。18歳には全米オープンで日本人初優勝の快挙を達成。世界最高峰のチャンピオンシップツアー(CT)に次ぐ、クオリファイングシリーズ(QS)で現在8位。162センチ、62キロ。