全日本柔道連盟の強化委員会が2020年東京五輪代表の選考案を固め、これまで最重量級の最終選考会を兼ねていた体重無差別で争う男女の全日本選手権を選考大会から外す方向であることが4日、関係者の話で分かった。6月の理事会で正式に決まる見込み。

伝統と権威を誇る全日本選手権が、五輪代表選考大会から除外される形となる。

東京五輪の柔道は開会式翌日の7月25日に始まる。選手の準備期間確保のため、強化委は早期の代表決定を目指している。16年リオデジャネイロ五輪では、最重量級以外の階級が4月上旬の全日本選抜体重別選手権を最終選考会とし、最重量級はその後の全日本選手権で決められた。

強化委の案では、世界選手権東京大会(8月25日~9月1日・日本武道館)優勝者が11月のグランドスラム(GS)大阪大会や、20年2月に欧州で行われるGS2大会のいずれかを制すれば、2番手以下との差を検討の上で代表に決定する。複数選手が実績で拮抗(きっこう)した階級は、全日本選抜体重別選手権まで決定を持ち越すという。