張本智和(16=木下グループ)石川佳純(26=全農)らが16日朝、国際卓球連盟(ITTF)公認の賞金大会「T2ダイヤモンド」の第1回が行われるマレーシア・ジョホールバルへ向けて羽田空港を出発した。同大会で導入されるビデオ判定について張本は「選手同士でも分からない判定は、そうした方が一番フェアだと思う」と前向きに語った。来年の東京オリンピック(五輪)での導入にも賛成の意を表した。

石川も「(ビデオ判定がある)テニスの試合を見ていて卓球もそうなればと思っていた。人間の目では難しい部分は機械に任せても良いのでは」と語り、こちらも東京五輪での導入を期待した。

ビデオ判定を巡っては、かねて導入の議論があった。再燃したのは4月、世界選手権個人戦(ブダペスト)の伊藤美誠(スターツ)早田ひな(日本生命)ペアが中国ペアと対戦した女子ダブルス決勝。スロー映像ではネットに触れていない早田のサーブを審判に「触れた」と判定され、鍵となったゲームを落とし結果、敗戦した。

日本協会が即日、抗議文をITTFに送付。その後、ITTFからの回答で、年末のグランドファイナル(開催地未定)と来年の世界選手権団体戦(韓国・釜山)でビデオ判定を試験的に導入し、両大会で成功した場合、東京五輪で採用する方針が示されていた。

世界のトップランカーのみが出場するT2ダイヤモンドは、世界ランクを決めるポイントに、別途加算されるボーナス大会。来年1月の世界ランクで決まる、東京五輪のシングルス代表男女それぞれ2枠に向けた選考レースに、大きな要素となる。