アメリカンフットボールのXリーグが5日、カナディアン・フットボール・リーグ(CFL)とパートナーシップ提携の協議に入ったと発表した。20年から日本人選手をスカウト・コンバインへ参加させ、ロースター入りを目指すのが最大の狙い。選手やコーチの交流などもしたい考えだ。

カナディアンフットボールはアメリカンフットボールと基本的には同じルールとなる。フィールド上は11人が12人、第4ダウン制が第3ダウン制、フィールドが全体的に広い、などが違う。カナダではアイスホッケーに次ぐ人気で、9チームが6月から11月までリーグ戦、ポストシーズンとなり、11月のグレイ・カップで優勝を争う。

日本人はこれまで米国のNFL入りを目指して、挑戦を続けてきた。オービックWR木下典明が07、08年にアトランタのキャンプに参加。最もNFLに近づいた男と言われる。過去に下部リーグのNFL欧州、XFLなどに参戦、現在もトライアウトなどからNFLを目指している選手がいる。

ただし、選手契約を結ぶにはまだまだ壁は厚い。CFLはNFLより実力は落ちるが、米国人を含めてここをステップにNFL入りした選手は多い。さらにNFL欧州が07年で解散し、NFLへの道は限られたものになってしまった。そこで現実的な方法として、CFLに参戦して活躍することで、NFLへの可能性を見いだそうという狙いだ。

CFLもさらなる成長に向けて、国際化を推進している。北米以外のオーストリア、デンマーク、フィンランド、フランス、ドイツ、イタリア、メキシコ、ノルウェー、スウェーデンと英国と同様のパートナーシップ提携の合意に達している。Xリーグが提携すれば11カ国目となる。アムブロッシー・コミッショナーは「日本の参加を歓迎する。世界の中でもスポーツ大国であり、そして、何十年ものフットボールの歴史を持つ日本が参加することを非常にうれしく思う」とコメントを寄せている。