日本女子が2連勝で順当に8日の準々決勝に駒を進めた。

オーストリア、米国をともに3-0のストレートで連破。石川佳純(26=全農)平野美宇(19=日本生命)のダブルスで勢いづけ、エース伊藤美誠(19=スターツ)が確実にシングルスをものにした。

来年の東京五輪団体戦では、五輪で初めて1番手にダブルスが組み込まれる。今大会は同様の試合形式で、五輪本番の良いテストとなる。16年リオデジャネイロ五輪までダブルスは3番手だった。

2番手のシングルスから登場する「エースポジション」に据え置かれた伊藤は「対戦相手の動画も見られるし、準備に時間を使える」と、好感触を得た。

一方、1番手のダブルスを担当した石川は「団体戦はダブルス、シングルスどちらにせよ初戦で流れをつくることが大事」と、初戦の重要性を再認識した。

平野とのペアについては「安心感がある」と信頼を置いた。1週間ほどみっちり2人でダブルス練習に力を入れた。一方の選手が相手を崩し、そのリターンをもう一方がカウンターで得点するなど、瞬時に役割を判断し、相手を終始リードした。

東京五輪を想像してプレーできたかと聞かれた石川は「トイレとかが新しくなって試合前は『ここでオリンピックをやるんだな』と思ったけど、試合中は目の前のことで精いっぱいだった」と笑った。

3人は東京五輪選考レースを戦うライバルでもある。来年1月の世界ランクで、日本人上位2人がシングルス代表に選ばれるため、12月までワールドツアーでしのぎを削る。現在、伊藤が頭ひとつリードし、それを平野、石川が追う形となっている。