NBAスパーズなどで活躍したトニー・パーカー氏(37)の単独インタビュー。第2回は、ウィザーズ八村の新人王獲得の可能性などについて聞いた。【聞き手・奥岡幹浩】

-八村が新人王を獲得する可能性は

それはなかなか大変なことだろう。現時点での最有力候補はジャ・モラント(グリズリーズ)だと思うし、故障中のザイオン・ウィリアムソン(ペリカンズ)が戻ってきたら、彼も有力候補になる。その2人を上回ることは簡単ではないが、八村はルーキーとしてトップ5からトップ10に入ることができる存在だ。スターターとして出場時間はもらっているので、しっかり結果を残すことが重要になる。

-八村があなたのようにNBAで長く活躍するには

質の良い睡眠を取り、正しい食生活を続けること。体調管理が大切になる。

-パーカー氏ご自身についてうかがいたい。現役引退後はどんな生活をしているか

普段はサンアントニオで暮らしているが、フランスのプロバスケットボールチームのオーナーを務めているので、毎月1回ヨーロッパに行っている。

-選手とは異なる立場で、大変なことも多いのでは

実はすごく楽しんでいる。選手時代は練習や試合が終わったら帰るだけだったが、オーナーという立場だと、ビジネス面についても見たり考えたりすることができる。今はどうしたらファンをより楽しませられるかに取り組んでいる。

-今回の来日では、サッカーJ1ヴィッセル神戸のイニエスタ選手と会う予定だと聞いている。

とても楽しみにしている。フランス出身の私はティエリ・アンリと非常に仲が良く、彼が所属したバルセロナを応援するため、チャンピオンリーグに優勝した09-10年にも観戦に行ったことがある。イニエスタ選手は当時も大活躍していた。

(東京五輪について熱く語った第3回は、明日7日公開予定)

◆トニー・パーカー 1982年生まれ、フランス出身。2001年にスパーズ入りし、ポイントガードとして活躍。チームの優勝に4度貢献し、07年のNBAファイナルでMVPを獲得した。オールスター選出6度。18-19年シーズンはホーネッツでプレーし、今年6月に現役引退を発表。背番号9はスパーズの永久欠番となった。