一昨年度まで9シーズン連続で大学日本一を守り続けていた帝京大(対抗戦3位)が、初戦で敗れる波乱があった。

序盤から苦しい展開で、流通経大(関東リーグ戦3位)にリードを許した。一時は逆転するも、残り10分でリードはわずか1点差。後半34分に連続攻撃から逆転トライを許し、力尽きた。

かつて絶対的な王者だった姿は、そこにはなかった。タックルが甘く、相手の勢いを止めきれなかった。帝京大を強豪に育てた岩出雅之監督は「力不足。まだまだ甘かった。守備の面でタックルが、『それを抜かれるか』という場面が多々あった。戦う前に、タックルが体に染み込んでいなかった」と振り返った。

勝てば昨年度、連覇を止められた天理大(関西1位)との対戦(21日、花園)だった。同監督は「流経大さんには、公式戦で負けた記憶がない。天理とやりたかった。残念ながら、そこまで届かなかった」と無念そう。それでも「負けてしまって、お通夜みたいな空気にはしたくない」と無理な笑みを浮かべた。