昨年のワールドカップ(W杯)日本大会で盛り上がったラグビーの国内最高峰リーグが開幕し、日本代表の主軸を擁する昨季2位のサントリーと同11位の東芝が激突した。サントリーはFB松島幸太朗、SH流大が先発。東芝はリーチ・マイケルがNO8に入った。

東芝が先制。前半8分にフランカーのシオネ・ラベマイがトライし、サントリーも20分、フランカーの西川征克のトライで追いついた。

しかし、その西川が前半29分に一発退場となる。肩でいったタックルがテレビ・マッチ・オフィシャル(TMO)判定の結果、危険な行為と認められて審判からレッドカードが提示された。この後、東芝が勝ち越した。前半ラストプレーでSH小川高広が混戦からインゴールに抜けて12-7とした。

1人少ないサントリーだったが、後半7分に追いついた。日本代表の松島がサプライズ。右から回ってきたボールをBK陣の左から2人目で受けると、ユニークでスーパーなパスを出した。両手で持ったボールを自分の股下の前から後ろに通し、大外のWTBテビタ・リーへ。意表を突かれた相手はついてこられず、リーがトライ。劣勢の中でスコアを12-12とした。

リーチも盛り上げる。ボールを持つたびに、場内から「リーーーーーチ」。W杯の最中に自然発生した掛け声で前売り券が完売の秩父宮を一体にした。勢いに乗り、数的優位も生かし、東芝が2連続トライ。21分にWTB松岡久善、30分にプロップ三上正貴が押し込んで26-12とした。

だが、諦めないサントリーは36分に1トライを返した。右サイドの松島のゲインを起点に、最後は反対サイドへ展開してCTBサム・ケレビがインゴール中央に抜け出した。キックも決まって7点差に迫った。

最終的には反撃もここまで。東芝がサントリーを下して開幕星をつかんだ。