フィギュアスケート男子の羽生結弦(25=ANA)が5日、初優勝が懸かる4大陸選手権(6日開幕、韓国・ソウル)に向けて、会場の木洞アイスリンクで公式練習に臨んだ。 

念入りにスケーティングを確認し、まずはトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)を着氷。続いて4回転サルコー、4回転-3回転の連続トーループを決め、長袖ジャージーを脱いだ。 曲をかけての通しはショートプログラム(SP)を選択。「バラード第1番」に乗って4回転サルコーを着氷。さらには4回転-3回転の連続トーループ、トリプルアクセル(3回転半ジャンプ)を決め、完成度の高さを示した。 「(バラード第1番については)見ている方の感性に任せるとしか言いようがない。少し緊張しました。改めて、この曲で滑る覚悟を(自分に)させました」 思い出の韓国の地で、羽生が決意を新たにした。今大会は18年平昌五輪で2連覇を果たした際のショートプログラム(SP)「バラード第1番」、フリー「SEIMEI」に回帰。前日4日に仁川空港へ到着した際には「理由として言いたいことは多々あるんですけど、自分自身が目指しているフィギュアスケートが一番できるものが、今は『SEIMEI』と『バラード第1番』かなと。そのプログラムたちと一緒にまた滑りたいな、と心から思えたので」と自らの言葉で説明していた。 昨年12月の全日本選手権では2位。自らへ「弱い、弱っちいです」と厳しい言葉を投げかけた。今季最大の舞台は3月の世界選手権(カナダ・モントリオール)。3年ぶりの世界一奪還へ、新たな可能性を示す今大会となる。 

◆4大陸選手権の日程 男子ショートプログラム(7日午後6時5分開始) 男子フリー(9日午前11時半開始)