男子高飛び込み決勝で、準決勝2位通過の玉井陸斗(13=JSS宝塚)が458・05点の1位となり、ワールドカップ(W杯)東京大会出場を決めた。東京オリンピック(五輪)出場に王手をかけた。

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玉井選手は、ジャッジが9点以上を出す種目を持っている。特長は高さと身軽さ。上に高く跳べるのは大きい。回転スピードも速く、余裕をもって入水に入れる。しぶきを上げないように、水を両手で切る感覚も生まれながらに持っています。世界でも「水切れは神様の贈り物」と言われ、できる人は何も考えなくてもできる。種目構成も難易度が高い。掛け値なしに「天才」といってもいいです。

ただ決勝では緊張から体が少し硬くなった。飛び込みでは力が入って肩が上がると、腕が伸びなくなる。また試合でアドレナリンが出ると回転が速くなり、回りすぎて、水面に真っすぐに入れない。そんな時にいかに練習と同じ動きをするかが重要。玉井選手は後ろ宙返りの種目を少し苦手にしています。そこをどこまで上げられるか。世界でも戦える選手なので、この先が楽しみです。(08年北京、12年ロンドン五輪代表)