全日本柔道連盟(全柔連)は12日、都内で臨時理事会を開き、未成年の教え子に強制わいせつをしたとする2件の事案に対し、男子指導者2人を「除名」することを承認した。全柔連の規定で、除名は最も重い処分となる。

全柔連によると、1件は公判中で、もう1件は被害者が全柔連へ通報したことで発覚した。両事案は被害者が未成年とのことで、詳細は非公表という。全柔連の吉田行宏事務局長は会見で「未成年の被害者を配慮する点で詳細は控えたい」と話した。

全柔連の懲罰規定は、軽いものから注意、警告、指導・競技等の停止、除名の4段階ある。除名処分は異例で、近年では04年アテネ、08年北京両五輪男子66キロ級金メダルの内柴正人氏が教え子の女子選手への準強姦(ごうかん)罪で実刑判決を受けて、13年2月に除名となった。