アメリカンフットボールで昨年関西学生リーグの優勝を果たした立命大が、15年以来の学生日本一を誓った。

古橋由一郎監督(55)とRB立川玄明主将(3年)が10日、滋賀・草津市の同大学内で取材に応じた。

2月9日に始動した新チームについて古橋監督は「4回生が元気があって活気がある。オフェンスもやる気がある」と期待した。

昨年はリーグ戦でライバル関学大を破り、1位通過で甲子園ボウル出場を決定する西日本代表校決定戦に進んだ。だが、再び激突した関学大に10-21で敗れ、甲子園の舞台に立つことができなかった。古橋監督は「昔みたいに“フットボール大好き”みたいなそういうのがないんですよ。淡々とトレーニングやって帰って行く。コーチの方から指示されたことをやっていると、なにげなく強くなるという意識があったかな」と敗因を分析した。

関学大を長年率いた鳥内秀晃前監督(61)は昨季限りで退任。監督同士で食事もしていた間柄だった。「私がアシスタントコーチをやっているときから食事に行ったりしていました。(一緒に新幹線に乗っているときは)京都で降りようとしていたら、羽交い締めにされて大阪まで(飲みに)連れて行かれたりとか。京都駅を通り過ぎて行きました」と苦笑しつつも、「激しい戦いをしましたので(退任は)感慨深いですね」と名将との思い出を振り返った。

今年は新型コロナウイルス感染防止策で、例年この時期に新入生に行っている学生生活を送る上での講義等を自粛。ミーティングは少人数で行い、20分置きの換気を徹底している。チームの活動に一部規制もあるが、スケジュールに余裕を持たせ、コーチ等の指示ではなく、自分から取り組むという環境を整えているという。練習は週5日を3週間続け、5日連休を入れるというサイクルで進んでいる。立川は「(スケジュール等も)選手主体でやらせてもらってます。去年と同じことをしていても勝てない。限界まで練習して、(けがになる)ギリギリのところで休みを入れている」とその目的を説明した。

スローガンは「ファイアドアップ」。熱い気持ちや闘争心という意味が込められている。立川は「今年は“俺がやってやる”という気持ちをもった選手が多い。このチームで日本一になりたい」と意気込んだ。【南谷竜則】