バレーボール男子で今年の全日本高校選手権(春高)に出場した北海道科学大高が13日、同校で約2カ月ぶりに練習を再開した。

新型コロナウイルスの影響で活動が休止。昨年16強になった総体は中止となったが、来年1月の春高出場を目指してリスタートした。柿崎晃主将(3年)は「今までバレーができていたのは当たり前じゃないと知れた。(昨年全国を経験し)届かない夢ではないと分かった日本一を取るために頑張りたい」と力を込めた。

4月中旬からの部活動休止期間中は、例年なら遠征時のみ提出してきた活動報告ノートを毎日の提出に切り替えた。手書きノートにコメントを入れて返し28人の部員1人1人と向き合ってきた辻克典監督(32)は「手書きの方が頭に残りやすい。親や周りへの感謝を書く選手が予想外に多かった。精神的にも成長している」と話した。

部室の消毒など新型コロナウイルス感染予防を講じた上で迎えた再始動初日。各自が自主練習をこなしてきたこともあり実戦形式のゲームでも「動けてますね」と同監督。対外試合や道外遠征は感染状況などを鑑みながら慎重に検討。練習試合では来季からVリーグ2部に上がるサフィルヴァ北海道などの胸を借りながら、春高に向けてチームを仕上げていく。

チームには190センチ超えの長身選手はいないが、新チームで臨んだ2月の北海道高校新人大会は3年ぶりに優勝を果たした。辻監督は「レシーブが良い、(今後の実戦で)粘り強さなどが身に付けば去年以上のチームになる」と期待する。柿崎主将は「インターハイがなくなったのは切り替えるしかない。春高しか見ていない。そこに向けて力を注いでいきたい」と気合を入れた。【浅水友輝】