「ラグビーの聖地」の今後は…? 

大阪から3クラブ目のJリーグ入りを目指すJFLのFC大阪が、花園ラグビー場の指定管理者に決まった。東大阪市は19日、ラグビー場を含む「花園中央公園エリア」の管理を同クラブなどでつくる企業連合「東大阪花園活性化マネジメント共同体」に定める議案を、市議会本会議で可決。期間は10月1日から2040年3月末の長期契約となった。

FC大阪は第2グラウンドを改修し、来年以降にJ3基準を満たす5000席以上の観客席を確保する計画だ。クラブの疋田晴巳社長(60)は冬の風物詩でもある全国高校ラグビー大会の開催について「何も変わりません。ラグビーの環境を良くしていくのも目標の1つ。改修によって高校ラグビーの選手たちにも、いい環境でプレーしてもらいたい」。第1グラウンドについても「(将来的に)そこを使う前提ではないです」とし「ラグビーと一緒に、聖地の価値を上げていきたい」と思いを込めた。

東大阪市は昨秋に指定管理者を公募。選定の結果、日本ラグビー協会などによる「ワンチーム花園」は次点となっていた。今年4月に就任した関西ラグビー協会の萩本光威会長(61)は全国高校大会の従来通りの開催を「1番の思い」とし、将来に向け「お互いが協力しながら、ファンを呼び込み、花園で共存共栄できれば」と青写真を描いた。

FC大阪らは今後、カフェやバーベキューエリアの設置などに取り組み、年間200万人の来場を目指していく。東大阪市の野田義和市長(63)は「園内の施設が整備され、一層、魅力的なスポットとなって、みなさんに愛される施設となっていくことを期待しています。今後も『ラグビー・ファースト』で花園を育て、盛り上げていきます」。サッカーとラグビーの“共栄”が注目される。【松本航】