バスケットボールのBリーグは31日、現在所属している選手、スタッフ約430人に対し、10月から開幕する20-21シーズンに向けて、オンラインで新型コロナ対策などのミーティングを行った。島田慎二チェアマン(49)は「以前は感染者を出さないという状況だったが、今はそうじゃない。陽性者を非難しない。感染しても、社会に対して謝る必要はない」と選手たちにメッセージを送った。

ミーティングでは、今月3選手の感染が判明したアルバルク東京の安藤誓哉(28)が、当時の状況を報告。ガイドラインに従って、ソーシャルディスタンスを取りながらの練習、マスクの着用などをしっかり行ってきた中で、陽性者が出てしまったことに対し「身近にあるものだと感じた。陽性者が悪いのではなく、コロナが悪いので、優しくしてほしい」と訴えかけた。クラブ自体も2週間の活動停止を強いられた。「リセットすることになったのでダメージはあると思う。予防対策への意識も上がった。再確認してクラブ一丸となって取り組んでいきたい」と話した。

参加した広島の田渡は「シーズンを通して観戦者が出た時にどう対応していけたらいいか参考になった」と話した。実際にチームでは行動履歴を報告し、スタッフは手袋を着用するなど、開幕に向けチームでしっかりと対策を取っているという。渋谷ベンドラメも「今まで通り、順調にいくシーズンではないと分かっていたが、みんなで認識を高めることで注意力も上がる」と安全対策について再確認した。

各チーム練習試合などを行っているため、31日から全選手に対し、第1回目のPCR検査を行い、開幕前の9月末に2回目を行ってシーズンを迎える。11日には新型コロナウイルス感染症対策のガイドラインが発表される。特別なシーズンの開幕に向け、島田チェアマンは「感染者が出ることは覚悟している。どのように社会生活と経済活動のバランスを取っていくかが1番の重要課題。屋内競技のバスケット、多くの外国籍選手を抱えるリーグとしてシーズンを全うすることが、東京五輪を開催することにもつながっていくと思う」と熱く語った。