国際オリンピック委員会(IOC)のトーマス・バッハ会長が24日、新型コロナウイルスの影響で来夏に延期された東京オリンピック(五輪)・パラリンピックの開催実現について「歴史的なものとなり必ず成功する」と力強い言葉で表現した。東京五輪の準備状況を話し合うIOC調整委員会の場で語った。

根拠としてコロナ禍でも、自転車のツール・ド・フランスなど大きな国際スポーツ大会が成功している点を挙げ「ワクチンがなくても安心安全なスポーツ大会ができると証明できた」と述べた。世界保健機関(WHO)などと情報共有し「みんなが来年初頭にはワクチンができるだろうと言っている。上半期には相当程度の量が提供されるとも聞く」とし、五輪開催への計画の中に反映させるべきとの考えを示した。

23日に行った菅義偉首相との電話会談にも触れ「密な協力関係が菅首相との間で確認できた」と満足げに語った。大会組織委員会の森喜朗会長は菅首相について「五輪と大変縁が深い方」とし、1964年(昭39)に開かれた東京五輪で、聖火ランナーの伴走者を務めたエピソードを紹介した。【三須一紀】