白血病からレース復帰した競泳女子の池江璃花子(20=ルネサンス)が1日、日本学生選手権(東京辰巳国際水泳場)で女子50メートル自由形に出場する。

1年7カ月ぶりのレースとなった8月29日東京都特別大会から約1カ月。関係者は30日「体調は安定しています。『調子はいい』と言っています」と説明した。40人出場の同種目エントリーランキングで池江は17位に位置する。女子50メートル自由形は1日で予選→決勝が行われる。

池江は、8月29日の復帰レースで26秒32をマーク。同選手権の参加標準記録を突破して涙。「第2の水泳人生の始まり」と表現した。この1カ月は「前回のレースでみつかった課題に取り組んできた」(関係者)。復帰レースではスタート後の浮き上がりから25メートルまでに体半分のリードを奪ったが、ラスト15メートルでは追い上げを受けた。プールに入ってからまだ6カ月半で致し方ない部分があるが、まずは50メートルを泳ぎ切るスタミナの強化を行った模様だ。

池江は闘病中だった昨年9月の前回大会。一時退院を利用して、3日連続で会場を訪れて、日大の仲間に声援を送った。そして「絶対に来年は自分がインカレに出てやるという気持ちでこの1年間やってきた」と復帰ロードを歩んできた。日大の仲間たちと一緒に泳ぐと誓った同選手権が翌日に迫った。もちろん体調を最優先としつつ、関係者によると池江は「チームに貢献したい」と口にしている。【益田一弘】