女性への暴行の疑いで逮捕後に釈放されたハンドボール元日本代表の宮崎大輔(39)の弁護人が4日、日刊スポーツの取材に応じ、「宮崎選手本人は暴力を振るっておらず、被害者とされる女性も髪の毛を引っ張られるなどの行為を受けていないと言っている。不起訴処分になると思っている」と見解を述べた。

一部報道では、トラブルが起きたホテルの部屋には、女性の髪の毛が大量に落ちていたとされる。これに対して「ひどいミスリーディング。確かに現場には女性の長い髪の毛が落ちてはいたが、数本程度。暴力行為で抜けたものではない」。強い口調で否定した。

女性は今後も被害届を出すつもりはまったくないと話しているそう。弁護人は今回の件について「被害届が出されていないにもかかわらず逮捕された、極めて珍しいケースだと認識している」とした。

弁護人によると宮崎は1日夜に、姉とその知人、そして交際女性の男女4人で、名古屋市内で会食。その際に宮崎と姉の間でトラブルが発生し、周囲の人間の通報で警察が駆けつける事態となったが、事件性はないと判断された。警官が去る際に交際女性は、もし何かあれば連絡するよう声を掛けられたという。

その後に宮崎と交際女性は宿泊先のホテルに戻ったが、2日未明、今度はこの両者の間で口論が発生。荷物をまとめ「東京に帰る」と部屋を飛び出した宮崎を案じた女性が、数時間前の警官の言葉を思い出して110番。警察から呼ばれた宮崎が警察署に足を運んだところ、逮捕されたという。弁護人は「暴力を振るっていなければ髪も引っ張っていない宮崎選手としては、まさか自分が逮捕されるとは思っていなかった。警察から電話を受け、何か事情を聴かれるのかと署に行ったら、逮捕されたという流れだった」と説明した。

3日夜に釈放された宮崎は、4日までに帰京した。