年末年始にかけて、サッカーやラグビーなどの高校スポーツ全国大会が各地で開催される。日刊スポーツ東北版では、競技別に東北の代表校を全チーム紹介します。第1弾は「冬に輝く」バスケットボールです。全国高校バスケットボール選手権が12月23~29日、東京体育館などで開催される。

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福島県選手権で準優勝した帝京安積は、全国選手権初出場を決め、新たな歴史を刻んだ。4連覇中だった郡山商との決勝は47-73で力負け。それでも郡山商が2月の東北新人を制し、県の出場枠が「1増」になったことで、福島を背負い夢舞台に挑む。

県決勝は第1、3クオーター(Q)で互角に渡り合うも、第2Qで13点差、第4Qで11点差をつけられたことが勝敗に響いた。エースの武田侑樹主将は両チーム最多20得点、田尻詠美(ともに3年)も12得点と奮闘。武田主将は「オフェンスでシュートを決めきれなかったのが敗因だと思う」と初優勝を逃して悔しがったが前を向く。「全国は初めてで、あまりよく分からないけど、自分たちが今まで練習してきたことを精いっぱい出し切りたい」。集大成へ完全燃焼を誓う。

5人の3年生中心に旧校名の安積商時代含め2度目の県準優勝。一ノ瀬公子コーチ(39)は「すべての試合が楽ではなかったので、その中で3年生は気持ちを強く持ってやってくれた」。大黒柱の武田については「キャプテンでありエース。彼女が崩れるとチーム全体が崩れるが、今大会は彼女自身が強い気持ちでやり続けたことが結果につながった」とたたえた。初出場初勝利へ新たな冒険が始まる。【山田愛斗】